オレンジ色に輝く校舎で〜君と見つめた最後の時間〜
『聖夜クン...ありがとうね...
聖夜クンも幸せになれるから。
幸せになって。
ありがとう』
去り際、
涙ぐむ秋葉の顔をそっと撫でる聖夜クン。
聖夜クンもまた、
涙ぐんでいたのに...
親友を尊重したいって言う考えは尊敬していた。
去っていく時、
それは肩を震わせて泣いている聖夜クンの後ろ姿だった。
泣きながら、
ふたりは別々の道に進むことになった。
別れてからも学校で顔を合わせていたけど、
いつもと変わらない雰囲気があった。
笑って話すことも今まで通りで、
彼氏彼女ではなくなっただけ。
深雪と聖夜クンも、
今は別れてしまったけど...友達。