オレンジ色に輝く校舎で〜君と見つめた最後の時間〜
『3か月かなぁ。別れたんだけどね』
『聞いたよ。実は俺..俺..』
曇り空と同じように、
宇宙の表情も曇って来てしまった。
『そ..宇宙ぁ⁉︎』
『あぁ。俺じゃ駄目かなぁ?』
『何?』
小さな雨粒が聞こえて
風が強くなって来ているから、
聞き取れないくらいに小さな声だったよね。
『俺じゃ駄目かなぁ。
お..俺、別れてからも考えてしまうのは、秋葉のことだった』
あの時は、
希良梨と順風満帆に見えていたから。
『ええっ、希良梨が..』
『あぁ、希良梨とは別れた。
俺、秋葉のことが好きで..希良梨をフった。
希良梨は泣いたんだけどさぁ。
もう一度..もう一度、付き合って欲しい』