オレンジ色に輝く校舎で〜君と見つめた最後の時間〜
今の秋葉には、
かなりの困難を強いられる動作。
起き上がるなり、
手すりを捕まえて歩く足も動かない。
鼓動さえ速く、
立ってもいられる状況じゃないの..
『秋葉ちゃん』
『えっ、はい..』
『秋葉ちゃん、大丈夫か?
車に乗って』
そう走ってくるのは、
宇宙のお父さんだったみたい。
車の後部座席に座って、
隣にいた宇宙のお母さんの手を握る。
『秋葉ちゃん..あ、ありがとう』
『宇宙..宇宙くんは..』
『宇宙、もう病院だと思う。
行こう..』
そう言われて向かう病院。
病院にたどり着いた時、
何人かの先生や看護師さんがICUという場所に集まってくる。