花野くんの溺愛は密室で。
難しい問題があると先生はさっきのように花野くんを指名して、生徒にも先生にも気に入られているのがわかる。

花野くんは完璧なのにぜんぜん高飛車じゃなくて、ここも好かれるポイントなのだと私は思う。










キーンコーンカーンコーン
キーンコーンカーンコーン



大きなチャイムが学校中に鳴り響いて授業が終わると静かだった教室が急に騒がしくなる。



屋上、購買、教室みんなそれぞれだけど、私はお弁当を持って教室を出る。廊下は割と閑散としているけれど、この時間に移動しなければ私は目的地にはたどり着けない。

だからいつも誰よりもはやく教室を出る。
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