もしもこの世界がバラ色なら私は幸せなのでしょうか。
耳を疑った。

「私ね、小さい時の夢をすごい見たんだ。」


「夢の中にけんとくんっていう男の子がいつも出てきたの。」



「最初私は、なにかの間違いかと思った。結婚しようって、お医者さんになるから、藍ちゃんの喘息絶対治すからって。」


「そう言ってね、約束してくれたんだ。」



確かに昔、俺はそう、女の子に言った覚えがある。



「恵さんと話してたらね、その話が出てきて、ホントだ、って思って嬉しかった。」


だから母さん、、、。

「病院にいた時間、楽しかった。」



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