乳房星(たらちねぼし)・ドラマノベル版
【シングル・アゲイン】
2001年元日、激動の20世紀が終わり新世紀に突入した。
しかし、多賀の家では例の一件が原因で不幸ごとが続いた。
麗彦は、例の一件に加えて暴力団関係者とトラブった際に数人のチンピラを死傷させた容疑など合計10件の凶悪事件起こしたので、永久に家に帰れなくなった。
7日前に六郎がくも膜下出血を起こして倒れてそのまま亡くなった。
ゆりこは、麗彦から受けた暴力が原因でタイバンハクリをリカンした。
赤ちゃんごとタイバンを摘出したので、赤ちゃんを産むことができんなった。
ゆりこは、また波止浜の母子保護施設へ出戻った。
シホちゃんたち4人とリホちゃんは、他にも逮捕容疑が増えるので、外へ出ることが永久にできなくなるだろう。
時は、2001年1月9日の午後2時頃であった。
場所は、砥部の拾町(じっちょう)の国道33号線沿いにあるダイキの店舗にて…
けんちゃんは、デリシャン株をマリンホールディングスからぶんどった仕事を成し遂げたあと、ここで働いていた。
けんちゃんは、勤務時間が終わったのでタイムカードを押して事務所から出た。
それから数分後であった。
トナカイ色のコート姿のゆりこがけんちゃんの元にやって来た。
ゆりこは、けんちゃんに話したいことがあると言うた。
「ゆりこちゃん。」
「けんちゃん、ちょっと話があるけどかまん?」
「ああ、いいよ。」
ところ変わって、重信川の河川敷にて…
ゆりことけんちゃんは、河川敷の風景をながめながら話をした。
「あのねぇけんちゃん。」
「ゆりこちゃん。」
「ゆりこ…タイバンを摘出した。」
「タイバンを…摘出した…」
「うん。」
「赤ちゃんは…どないなったんで?」
「赤ちゃん…死んじゃった…ほやけん…うめんなった。」
「うめんなった…」
「うん。」
「赤ちゃんのテテオヤは?」
「ろくでなしのカレの子よ…荒波にのまれて死んだ…」
「なんとも言えん…」
けんちゃんは、大きくため息をつきながら『なんとも言えん…』と言うた。
ゆりこは、けんちゃんに『大事な話があるから聞いて…』と言うたあと、自身の出生の秘密を打ち明けた。
「ゆりこは…人魚姫さんの娘として生まれてきたのよ。」
「人魚姫…ウソや…そんなんウソや…」
けんちゃんは、そんなんウソやとゆりこに言うた。
ゆりこは、悲しげな声でけんちゃんに言うた。
「ゆりこは、ホンマに人魚姫さんの娘なのよ…せやけん、海の底に沈んでも…なんべんも生き返ったんよ。」
けんちゃんに、自分が人魚姫さんだと言うことを打ち明けたゆりこは、くすんくすんと泣きじゃくった。
ゆりこは、人魚姫の娘だった。
それは、私・イワマツが生まれてくる1年4ヶ月前の1970年7月末頃だったと思う。
四国沖を航行していたおとぎの国の大型帆船が猛烈なシケによって難破した。
当時、920ヘクトパスカルに相当する台風が西日本~東日本の太平洋側へ向かって北東へゆっくり進んでいた。
120ノット(風速60メートル・瞬間的に80メートル超)に相当する暴風で、波の高さは10メートル超ときわめて危険な状態であった。
ゆりこのマァマ(人魚姫さん)は、おとぎの国の王子さまを助けた。
しかし、ゆりこのマァマはよその国のお姫様に王子さまを取られたことを苦に海に堕ちて、水の泡になった。
…と思ったら、1970年11月頃に宍喰浦(徳島県海陽町)の海水浴場に流れ着いた。
一命を取り留めた人魚姫は、翌年5月に宍喰浦の小さな診療所でゆりこを出産した。
…と言うことであった。
そうだったんや…
ゆりこからの告白を聞いたけんちゃんは、強烈なショックを受けた。
「知らなんだ…今まで、そななこと知らなんだ…」
「けんちゃんごめんね…ゆりこ、けんちゃんと結婚できんのよ…かといって、てつろうさんとも結婚できんし、他の男の人とも結婚できんのよ…」
「そんな…ほな、ゆりこちゃんは誰が好きなんで!?」
「(泣きながら言う)ゆりこが…本当に結婚したい男の子は…よーくんなの…」
「(つらそうな声で)そんな…そんなんウソや…」
「くすんくすんくすんくすんくすんくすん…くすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすん…」
けんちゃんにホンマの気持ちを伝えたゆりこは、くすんくすんと泣いた。
「ゆりこちゃん…あんまりだよ…」
けんちゃんは、泣きそうな声でゆりこになんで私・イワマツのことが好きなのかと聞いた。
けど、答えは同じだ。
ゆりこは、けんちゃんに泣きながら言うた。
「ゆりこは、ちいちゃいときからよーくんのお嫁さんになると固く決めたんよ…それなのに、よーくんが渡米したけん、かなわんかった…せやけん、あなな生ぬるいことをしたんよ…」
「もうええ!!そないによーくんが好きなら…オレ、他の女選ぶけん…あとになって、やっぱりオレがいいなんて言うても、ゆりこちゃんとは結婚せえへんけん!!ふざけるな!!」
けんちゃんは、ゆりこを怒鳴り付けたあとその場から立ち去った。
「くすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすん…くすんくすんくすんくすんくすんくすん…」
ゆりこは、両手で顔を隠してくすんくすんと泣いた。
けんちゃんは、それから何年か後に職場の人の紹介で出会った女性(同じ店舗の女性従業員さん)と結婚して家庭を持った。
てつろうも、日奈子とやり直すことを決意した。
さて、その一方でイワマツグループの全メンバーたちは、1日も休まずに活動を続けていた。
2000年10月1日から始めた住まい作りとオフィス作り等は、少しずつ進行していた。
アメリカ合衆国の工場で製造されていた特大ジェット機と特大輸送ヘリコプターは、2007年頃に目標数に到達した。
イワマツグループとイワマツ家は、2009年7月30日に完成率99パーセントに達した。
特大ジェット機と特大輸送ヘリコプターは、北米地域とEU地域とアジア南部地域の各空港ごとに振り分けて配備して、不測の事態に対応できるように整えた。
イワマツグループとイワマツ家は、99パーセント完成した。
あとはヤマイエン島の超特大豪邸と超特大豪華客船とオルド(ハーレム作りとお嫁さん探し)だけとなった。
しかし、多賀の家では例の一件が原因で不幸ごとが続いた。
麗彦は、例の一件に加えて暴力団関係者とトラブった際に数人のチンピラを死傷させた容疑など合計10件の凶悪事件起こしたので、永久に家に帰れなくなった。
7日前に六郎がくも膜下出血を起こして倒れてそのまま亡くなった。
ゆりこは、麗彦から受けた暴力が原因でタイバンハクリをリカンした。
赤ちゃんごとタイバンを摘出したので、赤ちゃんを産むことができんなった。
ゆりこは、また波止浜の母子保護施設へ出戻った。
シホちゃんたち4人とリホちゃんは、他にも逮捕容疑が増えるので、外へ出ることが永久にできなくなるだろう。
時は、2001年1月9日の午後2時頃であった。
場所は、砥部の拾町(じっちょう)の国道33号線沿いにあるダイキの店舗にて…
けんちゃんは、デリシャン株をマリンホールディングスからぶんどった仕事を成し遂げたあと、ここで働いていた。
けんちゃんは、勤務時間が終わったのでタイムカードを押して事務所から出た。
それから数分後であった。
トナカイ色のコート姿のゆりこがけんちゃんの元にやって来た。
ゆりこは、けんちゃんに話したいことがあると言うた。
「ゆりこちゃん。」
「けんちゃん、ちょっと話があるけどかまん?」
「ああ、いいよ。」
ところ変わって、重信川の河川敷にて…
ゆりことけんちゃんは、河川敷の風景をながめながら話をした。
「あのねぇけんちゃん。」
「ゆりこちゃん。」
「ゆりこ…タイバンを摘出した。」
「タイバンを…摘出した…」
「うん。」
「赤ちゃんは…どないなったんで?」
「赤ちゃん…死んじゃった…ほやけん…うめんなった。」
「うめんなった…」
「うん。」
「赤ちゃんのテテオヤは?」
「ろくでなしのカレの子よ…荒波にのまれて死んだ…」
「なんとも言えん…」
けんちゃんは、大きくため息をつきながら『なんとも言えん…』と言うた。
ゆりこは、けんちゃんに『大事な話があるから聞いて…』と言うたあと、自身の出生の秘密を打ち明けた。
「ゆりこは…人魚姫さんの娘として生まれてきたのよ。」
「人魚姫…ウソや…そんなんウソや…」
けんちゃんは、そんなんウソやとゆりこに言うた。
ゆりこは、悲しげな声でけんちゃんに言うた。
「ゆりこは、ホンマに人魚姫さんの娘なのよ…せやけん、海の底に沈んでも…なんべんも生き返ったんよ。」
けんちゃんに、自分が人魚姫さんだと言うことを打ち明けたゆりこは、くすんくすんと泣きじゃくった。
ゆりこは、人魚姫の娘だった。
それは、私・イワマツが生まれてくる1年4ヶ月前の1970年7月末頃だったと思う。
四国沖を航行していたおとぎの国の大型帆船が猛烈なシケによって難破した。
当時、920ヘクトパスカルに相当する台風が西日本~東日本の太平洋側へ向かって北東へゆっくり進んでいた。
120ノット(風速60メートル・瞬間的に80メートル超)に相当する暴風で、波の高さは10メートル超ときわめて危険な状態であった。
ゆりこのマァマ(人魚姫さん)は、おとぎの国の王子さまを助けた。
しかし、ゆりこのマァマはよその国のお姫様に王子さまを取られたことを苦に海に堕ちて、水の泡になった。
…と思ったら、1970年11月頃に宍喰浦(徳島県海陽町)の海水浴場に流れ着いた。
一命を取り留めた人魚姫は、翌年5月に宍喰浦の小さな診療所でゆりこを出産した。
…と言うことであった。
そうだったんや…
ゆりこからの告白を聞いたけんちゃんは、強烈なショックを受けた。
「知らなんだ…今まで、そななこと知らなんだ…」
「けんちゃんごめんね…ゆりこ、けんちゃんと結婚できんのよ…かといって、てつろうさんとも結婚できんし、他の男の人とも結婚できんのよ…」
「そんな…ほな、ゆりこちゃんは誰が好きなんで!?」
「(泣きながら言う)ゆりこが…本当に結婚したい男の子は…よーくんなの…」
「(つらそうな声で)そんな…そんなんウソや…」
「くすんくすんくすんくすんくすんくすん…くすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすん…」
けんちゃんにホンマの気持ちを伝えたゆりこは、くすんくすんと泣いた。
「ゆりこちゃん…あんまりだよ…」
けんちゃんは、泣きそうな声でゆりこになんで私・イワマツのことが好きなのかと聞いた。
けど、答えは同じだ。
ゆりこは、けんちゃんに泣きながら言うた。
「ゆりこは、ちいちゃいときからよーくんのお嫁さんになると固く決めたんよ…それなのに、よーくんが渡米したけん、かなわんかった…せやけん、あなな生ぬるいことをしたんよ…」
「もうええ!!そないによーくんが好きなら…オレ、他の女選ぶけん…あとになって、やっぱりオレがいいなんて言うても、ゆりこちゃんとは結婚せえへんけん!!ふざけるな!!」
けんちゃんは、ゆりこを怒鳴り付けたあとその場から立ち去った。
「くすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすん…くすんくすんくすんくすんくすんくすん…」
ゆりこは、両手で顔を隠してくすんくすんと泣いた。
けんちゃんは、それから何年か後に職場の人の紹介で出会った女性(同じ店舗の女性従業員さん)と結婚して家庭を持った。
てつろうも、日奈子とやり直すことを決意した。
さて、その一方でイワマツグループの全メンバーたちは、1日も休まずに活動を続けていた。
2000年10月1日から始めた住まい作りとオフィス作り等は、少しずつ進行していた。
アメリカ合衆国の工場で製造されていた特大ジェット機と特大輸送ヘリコプターは、2007年頃に目標数に到達した。
イワマツグループとイワマツ家は、2009年7月30日に完成率99パーセントに達した。
特大ジェット機と特大輸送ヘリコプターは、北米地域とEU地域とアジア南部地域の各空港ごとに振り分けて配備して、不測の事態に対応できるように整えた。
イワマツグループとイワマツ家は、99パーセント完成した。
あとはヤマイエン島の超特大豪邸と超特大豪華客船とオルド(ハーレム作りとお嫁さん探し)だけとなった。