Seven...YUKI


「それに、警察は私の顔を知らない」



「そうですよ愛莉さま。早くこちらへ」



光輝はあたしを抱きしめたまま
迫ってくる松田とSPから
逃げようと後ろに下がるけど
壁にあたってしまって動けない。



どうしよう…。



「愛莉…こっちに来なさい」



やだっ!



松田があたしに手を伸ばした時だった。



「松田」



あたしに伸びてた松田の手は
つかまれててその手をたどった先には
香奈さんのお兄さん。



「あぁ?お前誰だ?」



「詐欺容疑および、
女子中学生監禁罪により逮捕する」



ポッケから手錠を出して
松田の腕にかけた。



「なっ!お前!?」



「残念だったな。お前の家は
調べさせてもらったよ。連れて行け」



そう部下に命じたお兄さんは
光輝の前にしゃがみ、



「光輝。悪かったな遅くなって…。
香奈が知らせてくれたから
すぐそこまで来てたんだが…
なかなか見つからなくて」



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