Seven...YUKI
「じゃあ仕方ないな」
そうだよ…仕方ないの。
「手続きはこっちでしておくから。
愛莉ちゃんの荷物があれば
送ってくれればいいからね」
「はい。それじゃあ」
そう言って施設を出て、門に向う光輝を
施設のみんなで玄関に立ち見送る。
「愛莉…いいの?
あの男の人に預かってもらいたいんじゃ
ないの?正直」
「え?…でも」
「超かっこいいのに…
もったいないよねぇ~愛莉は」
「自分からお願いすればいいのに。
拒否られてもしつこくさ?」
「そんなの…」
もうやってるよ…。
バイクにまたがってヘルメットを
被ろうとした光輝はあたしを見て、
「雪!いつか遊びにくるからな!」
なんて…。
なんでそんなこと言うかな…。
あたしは必死にうなずいて、
必死に笑顔を作って手を振った。
でも…やっぱりだめだ。