Seven...YUKI


「光輝?…もしかして嫌だった?」



「あっ…いや?ありがとう」



そう言いながら自分の鍵にも
つけてくれた。



あたしがおそろいのストラップに
ひたってると、



「そうだ…俺も、これ」



「これ…」



光輝が差し出してきたのはヘルメット。



ピンクで可愛い。



「雪専用のヘルメット。
元カノが使ってたやつだとあれだし…」



わざわざ買ってくれたんだ…。



「う、うん!…光輝ありがと」



「よしっ。じゃあ行くぞ」



そう言って劇場の受付を通った光輝。



映画にこれたことも嬉しかったけど…。



ヘルメットの方がうれしかったり…。



あたしは映画の最中でも
ずっとヘルメットを抱えてた。










4月になり高校の入学式。



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