Seven...YUKI


「まぁ、一緒に住んでて?
それに光輝あぁ見えてかっこいいし。
しかも初恋の人に似てるなら
好きになっちゃうのも仕方ないと
あたしは思うけどなぁ~」



そう言いながら運ばれてきたケーキを
嬉しそうに口に運ぶ。



「でも…丈が亡くなってまだ1年ですよ?
こんなに早く好きな人なんて…」



「まだじゃなくて…もう1年じゃない?」



「え?」



「そりゃその丈くんが亡くなって
つらい気持ちはすっごく分かるよ?
好きで好きでたまらなくて…。
もう恋なんて出来ないって思うのも
なんとなく分かるけど…。
人の気持ちってどうにもできないからね」



人の気持ち…そうだよね。



「あたし…最初はこんなの恋じゃないって
自分に言い聞かせてたんです」



「うん」



「でも…まだ家に瞳さんの物とか
少しですけど残ってるんです。
光輝…それ見るたんびにちょっと
せつなそうにするんです」



前までは…それは元カノだからだって
納得してた。



でも、もしかしたらまだ光輝は
瞳さんのことを心の奥で
思ってるんじゃないかなって
思っちゃう自分がいる。



それで瞳さんに嫉妬してる。



一緒に怒りもこみ上げてくる。



どうしてこんなに愛されてるのに
別れようなんて言ったんだろうって。



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