Seven...YUKI
始まりは入学式の翌日。
「山村が好きなんだ。
俺と付き合ってくれ」
「ごめんなさい」
放課後。
頭がいいってことだけで
女子の委員長に推薦されたあたしは
仕事をしてて学校を出たのが
普通の生徒よりも遅かった。
部活をしてる生徒はいたけど
新入生歓迎の行事の準備のため
校舎内での部活動は禁止。
だから校舎内にいるのは
各クラスの委員長だけ。
夕食の準備しなきゃいけないから
あたしは会議が終わると急いで
帰ろうとした。
その時呼び止められた。
「山村」
「はい?」
靴を履きながら振り向くと
同じクラスの男子の委員長の
高嶋徹(たかしまてつ)。
「ちょっといい?」
「あっ、ごめん。急いでるんだ」
「すぐ済むから」