Seven...YUKI


「普通じゃない?どこにでもいるでしょ」



「いやいやいや!見てみなよ自分の顔」



そう言いながらポーチから
鏡を取り出した深華。



…普通。



いつも鏡で見てる顔と変わんない。



「…どこが可愛いの?」



「本当に自覚ないんだね?
だってあんなに男従えて
教室入ってくる高校生いないでしょ?」



教室の入り口をちらっと見る深華。



「スタイルもいいし、髪さらさらだし。
おまけに性格だってわりと
サバサバしてて付き合いやすいし。
それに…この瞳。
雪に見つめられたら吸い込まれ
ちゃいそうなんだよね…」



あたしの瞳をじっと見ながら
不思議な顔をする深華。



「褒めすぎでしょ。それに芸能人だったら
あたしなんかより可愛い人なんて」



「芸能人と比べちゃだめでしょ!?
あんなのあたし達とは無縁の世界だし。
でも…雪なら全然ありだと思うよ?
ってか橘香奈と知り合いってだけで
オーラが違って見える…」



占い師になったみたいに
あたしの周りの空気を見つめだした。



「う~ん…ごめんよく分かんない…」



あたしが眉間にしわを寄せた時。



「すいませんけど!
山村はあんた達の見せ物じゃないんで!
とっとと自分のクラス戻ったら
どうなんですか先輩方!」


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