Seven...YUKI
「最初の食事だって、次の映画だって
お前ずっとうわの空でさぁ!
声かけてもろくに返事も返さないし」
いきなり立ち止まってそう言ってきた。
「え…」
「確かにデートって意識しなくてもって
俺言ったけどさぁ!
ちょっとひどくねぇ?」
「…ごめんなさい」
そうだよね…そりゃショックだよね。
あたしはその場にしゃがみこんで
頭をかいてる高嶋に謝った。
「やっ…違う…ごめん」
しゃがんで下を向いたまま
何か言い出した高嶋。
「こんなこと言いたいんじゃなくて…。
ごめん…その…言い過ぎた」
「高嶋…」
「お前が今日ずっとあいつのこと
考えてるんだと思って…。
たぶんそうなんだって思ったら
なんか腹立ってきて…」
「…ごめん」
「山村は悪くないっ」
急に立ち上がった高嶋。
「山村は悪くないんだよ…。
俺…余裕がないんだよ」
「余裕?」