Seven...YUKI
「滝さん…」
振り返るとさっきあたしを楽屋に
連れて行った人。
「光輝だって気づいてるんでしょ?
この数年Sevenでいろんなモデル
見てきたんだから。
雪ちゃんは才能あります」
「滝さん…まさか」
少し笑いながら香奈さんは言った。
「雪ちゃん。Sevenの専属モデルに
なる気はない?」
「専属…モデル…あっあたしが!?」
「そう。磨けば香奈ちゃんぐらいの
トップモデルにだって十分なれるわよ?
それに光輝だっているし…。
Sevenの他のモデルだってみんな
いい子で優しいから心配は…」
「そうじゃなくて…あたしに…その…
才能とか…素質があるなんて…」
「そりゃ自分では分からないわよ。
でもあたしは今まで間違えたことは無い。
あなたは必ずトップモデルになれる」
あたしが…トップモデル?
「でもあたし…」
「別に今すぐ返事しなくてもいいわ。
光輝と一緒にスタジオに来て見学しても
いいから、しっかり考えてちょうだい。
いい返事…期待してる」
「…はい…」
「あぁ~海行きたかったなぁ~」