Seven...YUKI


「この前練習で撮ったやつ。
香奈さんが雪に自分の衣装着せただろ?
香奈さんが載るはずだったのに
カットされて雪になってたって…」



「カット!?…それっていいの!?
香奈さん何か言ってた?」



1度撮影したのにカットになるなんて
あたしだっていい気分しないよ。



「それは大丈夫。香奈さん他にも
たくさん載ってるから気にしないよ。
それより自分のこと考えろ」



「自分のこと?」



「Sevenは人気の雑誌だしモデルだって
専属モデルしか載らない。
新しくモデルが入る時は
必ず特集のページが用意される。
雪だって知ってるだろ?」



「うん…そうだね」



「なのにいきなり知らないモデルが
出てきてみろ?
問い合わせが殺到するのは間違いない。
名前だって載ってるだろうし。
それにメイクも髪もやってないから
雪の学校の子だって気がつく。
モデルやるかまだ決めてないこの時期に
こんなことになったら…
モデルから抜けられないぞ?」



あっ…。



あたしは思わず光輝から目をそらした。



「それに…モデルをやりませんって
今から言ったとしても。
必ずどこかで噂になる。
テレビやネットで噂にでもなったら
それこそおしまい。
今まで通り生活できなくなる」



今まで通り…生活できない。



それって…後戻り…できないってこと。



「…とりあえず…明日渡部さんに
話しとくから。
モデルのことちゃんと考え…」

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