Seven...YUKI


「わりぃ、じゃあな雪。
香奈さんも失礼します」



頭を下げた光輝は病室から出た。



「どうしたんだろうね、光輝」



「さぁ?」



「そうだ雪ちゃん。さっきお母さんが
持ってきたりんごがあるの、食べる?」



「りんご!いただきます」



あたしはその場でりんごをいただいた。










「ありがとうございましたお兄さん」



「どういたしまして。
また赤ちゃん見に来てね」



「はい、もちろん」



「じゃあ」



「さようなら」



車の中から手を振るお兄さんに
お辞儀をして、車が見えなくなると
マンションの中に入った。



赤ちゃん…可愛かったなぁ~…。



幸せな気分のまま部屋へ向かう。



けど…部屋の前にいる人を見た瞬間
その気分が一気に無くなった。



< 355 / 591 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop