Seven...YUKI
「わりぃ、じゃあな雪。
香奈さんも失礼します」
頭を下げた光輝は病室から出た。
「どうしたんだろうね、光輝」
「さぁ?」
「そうだ雪ちゃん。さっきお母さんが
持ってきたりんごがあるの、食べる?」
「りんご!いただきます」
あたしはその場でりんごをいただいた。
「ありがとうございましたお兄さん」
「どういたしまして。
また赤ちゃん見に来てね」
「はい、もちろん」
「じゃあ」
「さようなら」
車の中から手を振るお兄さんに
お辞儀をして、車が見えなくなると
マンションの中に入った。
赤ちゃん…可愛かったなぁ~…。
幸せな気分のまま部屋へ向かう。
けど…部屋の前にいる人を見た瞬間
その気分が一気に無くなった。