Seven...YUKI
「そんなのどうでもいいのよ。
こうちゃんをあたしに返して」
「…そんなの我が儘だと思います」
「は?」
「自分の都合で光輝を振りまわさないで
ください」
「何言ってんの?」
「光輝が瞳さんを選んだなら
しょうがないと思います。
それならあたしは光輝をあきらめます。
けど…そうじゃないなら…
光輝の今の彼女はあたしです。
瞳さんに指図する権利は無いと
思います」
瞳さんの目を見ながらそう言った。
「…あ、そう」
そう言うとため息をついて、
「じゃあもういいわ。諦める」
と言いながらにこっと笑った。
「え…あの…」
「何か飲んでいい?のど渇いちゃって。
あ、あんたも飲む?」
あたしが戸惑ってるのをよそに
キッチンに入っていった。
え?いいの?終わり?
あんなにしつこかったのに…
こんなにあっさり諦めるの?
「はい」