Seven...YUKI
「雪ちゃん?」
「きゃああ!!??」
いきなり後ろからかけられた声。
振り返ると運転席のドアを開け
驚いた顔であたしを見つめてる田所さん。
「びっくりした~…どうしたの?」
「いえ…何でもありません」
「ふ~ん…」
不思議そうにした田所さんは
車に乗り込みエンジンをかけ
シートベルトをしめた。
「光輝くんと何してたの?」
「え!?」
満面の笑みで少しにやにやしながら
聞いてくる田所さん。
「高嶋くんとのキスシーン光輝くんに
伝えたら血相変えてスタジオ
飛び出しちゃったから雪ちゃんのとこに
行ったんだと思ってね?
香奈さんもいたから一緒に
追いかけたら光輝くん雪ちゃん
抱きしめて車の中に入っちゃうんだもん」
「み、み、見てたんですか!?」
「そこまではね?
香奈さん撮影あるから戻ったけど
あたし離れた場所で待ってたの。
そしたら光輝くん戻ってきて
ここ来れば雪ちゃんその反応でしょ?
顔真っ赤だし」
「!?」
あたしは思わず両頬を手でおさえた。