Seven...YUKI


「ん?…あぁ愛莉ちゃん。おはよう」



「宮さん…」



新聞をたたみながら笑顔の宮さんを
あたしは少しにらみつけた。



「怖い顔をしないで。
一緒に朝食を食べよう」



自分の向かいの席に来るよう指示し、
あたしはそれに従い席に座る。



「…どういうつもりですか」



「何がだい?」



「あたしをここに連れてきて何を
考えてるんですか?」



「何も考えちゃいないよ。
君を引き取ったから連れてきた。
ただそれだけだよ」



井上さんが運んできたコーヒーを
口にしながらそう言う宮さん。



「あたしの荷物どこですか…」



「愛莉ちゃんも早く食べなさい?
今日はSevenの撮影だろ」



「質問に答えてください!!」



ばんっと机を叩き立ち上がった。



「あらあら愛莉さま。
女性がそんな大声を上げては
いけませんよ?
ほら、座って朝食を召し上がって
ください」



お皿ののったおぼんを持ってきた
井上さんはあたしにそう言いながら
お皿を並べる。


< 437 / 591 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop