Seven...YUKI
「おかえりなさいませ、愛莉さま」
玄関であたしを出迎える井上さん。
「宮さんは…」
井上さんに荷物を渡しそう言った瞬間、
「わんわんわん!!」
急にあたしに飛びついてきた犬。
「きゃあっ!」
思わず後ろに倒れこんでしまった。
「愛莉さま!」
「大丈夫ですか!?」
「あっ…うん」
「わんわんわん!!」
「ちょっ…はははっ」
顔を舐めてくる犬。
「こらモカちゃん。下品ですよ!」
あたしから離れない犬を抱き上げる
井上さん。
「申し訳ありません愛莉さま。
お怪我はありませんか?」
「大丈夫です…」
あれ?…この犬。