Seven...YUKI


あたしだけ目を合わせようとしない。



笑顔を向けてくれない。



何があったの?



どうしたの?



聞きたいけどガードが見張ってて
光輝には近づけない。



そんな毎日が続き、
宮さんの家にすむようになって2ヶ月。



10月になった。



光輝の家に荷物があるのにわざわざ
新しい教科書、ノート、制服…
その他身の回りの物を宮さんの指示で
全て買い換えた。



送り迎えもガードが行い、
学校の外にはガードの車がずっと
待機している。



学校でも見張られているあたし。



「おはようございます愛莉さま」



まだ慣れない井上さんのあいさつで
目が覚めて、
あたしには広すぎる部屋で支度をする。



宮さんと一緒に朝食を食べて
出掛ける。



「今月号のSeven表紙でしたよね。
とても良かったですよ」



お世辞なのか本音なのか分からない
ガードの言葉。



「ありがと…」



気の無い返事をし、車の中から
外を見つめる。


< 446 / 591 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop