Seven...YUKI


「荷物?」



「はい。どうしても必要なものが
あるんです」



光輝のニット帽に答えるには家にある
十字架のピアスをつけないと…。



あたしが気付いてることを
今の状況で光輝に伝えることなんて
出来ない。



「荷物取りに行くだけなんで。
もちろんガードと一緒でいいです。
なんなら光輝がいない時に取りに
行ってもいいんで…」



「…ダメだ」



テレビから視線をうつした宮さん。




「この2ヶ月荷物を取りに行かなくても
生活出来ただろう?
今さら必要なものなんて生きていく為には
いらないものだろ」



「でも…」



「欲しいものがあるなら買ってあげる
から諦めなさい」



強い口調で言われ、あたしは反論
出来なかった。



毎日ニット帽を被ってくる光輝。



部屋の中でもズボンのポッケに入れて
肌身離さず持っている。



あたしへのサインなのに…
あたしは答えられない。



でも…一つ引っかかる。



なんで光輝はガードがあたしを
光輝から守ってることを知ってるの?

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