Seven...YUKI
少しいらだつ高嶋のもとに
そのおぼんを運んだ。
「お腹空いたならこれ食べれば」
おぼんの上にはおにぎりとお茶が
のっている。
きっと井上さんが用意して
置いてくれたんだろう。
「美味そうっ…って、愛莉食べないの?」
「いらない」
それだけ言ってベッドの側から離れようと
振り返った瞬間高嶋に腕を掴まれた。
「何!?」
「俺はお前が好きだ」
いきなり真剣な表情でそう言ってきた。
「…何よ今さら」
「必ず幸せにする。
だからあいつのことは忘れろ」
嫌。
…光輝のくびがかかってるから
そんなことは言えず、
黙って高嶋を見つめるあたし。
「これ以上関係を続けてれば
あいつが苦しむことになるんだぞ」
「…どういうこと?」
「最近ガードがうすれてただろ。
昨日も外出許可出たみたいだし、
結局泊まっても何も言わなかったし」