Seven...YUKI

幸せの形



光輝が倒れた。



香奈さんからそう連絡があったのは、
光輝が出かけて数時間後だった。



Sevenのスタジオから急いで病院に
向かったあたし。



香奈さんに確認してたどり着いた部屋。



ベッドに横になり医療器具に囲まれ、
つながれている光輝。



その周りには光輝のお父さん、お母さん、
香奈さん、お兄さん、お医者さんと
看護婦さんがいた。



部屋に入った瞬間、視線があたしに
集まった。



「…光輝?」



あたしはドアを閉め、ベッドに近づいた。



「光輝…どうしたの?」



何で…こんな…。



「どうしたんですか?」



香奈さんにそう聞いた。



けど…言葉をつまらせうつむく香奈さん。



「先生っ」



香奈さんから視線を先生にうつす。



先生はあたしの目を見るとゆっくり
口を開いた。



「…山村さんは…脳死しました」

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