Seven...YUKI
先生のその言葉に固まるあたし。
「え?…あの…脳死…って…」
「調べた結果、山村さんは先月事故で
頭を強くうっていました。
それが原因で脳が停止したんです」
「でも…心臓は動いてるから…」
あたしは光輝のそばにあった機械を
見つめる。
「確かに…心臓は動いています。
ですが、これをはずしてしまうと心臓は
止まります」
先生は光輝の口につけられている
器具に触れた。
「脳死は、自ら呼吸が出来ません。
今は人工的に呼吸をすることで
心臓の動きが保たれているだけです」
「結論…は…死んだって…ことですか?」
のみこめない状況の中、必死に口を
動かした。
「…ほぼ…そういうことになります」
…ほぼ?
「ほぼってことは…助かるかも
しれないんですか?」
「いえ…助かる確率はありません。
ですが…死んだと確定も出来ません」
どういう…こと?
先生の言ってることが分からない。
「脳死の判定が出ても、髪や爪はのび、
体温も維持されます。
つまり、生きている時となんら
変わりは無いんです」