Seven...YUKI


「光輝っ…どうしてよぉ…っ…」



光輝は生きてるの?死んでるの?



生と死の間の脳死。



…だけど…限りなく近くにあるのは…。



死…。



あたしはまた…大切な人を失うの?










「はい、お茶」



「…ありがとうございます」



あたしは香奈さんからお茶を受け取った。



病院の休憩室のソファーに並んで
座るあたしと香奈さん。



しばらく沈黙が続いた時、
香奈さんが口を開いた。



「…もどかしいわよね」



その言葉に香奈さんを見る。



「脳死って…もどかしいわよね」



「…もどかしい?」



「目の前にいるのに…
笑いかけても、話しかけても、触れても…
何も返ってはこない」



「…香奈さん」

< 557 / 591 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop