Seven...YUKI


「…ごめんね…雪ちゃん…」



急に謝りだした香奈さん。



「え?」



「お父さんも…お母さんも…光太も…
ごめんなさい…」



うつむく香奈さんの、お茶を握っている
手には涙がこぼれだした。



「どうしたんですか…香奈さん?
なんで謝って…」



あたしは思わず香奈さんの方を向く。



「さっき先生…『見守ってあげて下さい』
って言ってた…お父さんとお母さんも…
『はい』…って…」



さっき…病室でのこと?



「それが…何か?」



「あたし…嫌なの…」



え…。



「見守り…たくない…」



どんどんこぼれてくる涙のせいか
うまくしゃべれない香奈さん。



「最低だって…思われちゃうかもだけど…
あたし…あたし…っ」



何かを言おうとしている香奈さんを
あたしは静かに待った。



「あたし…早く止まってほしい…」



「え…」

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