Seven...YUKI
「心臓はまだ動いてる。
なのに…光輝が進めるのは死への道だけ」
後戻りは出来ない。
「分かってるんです…
光輝はもう助からない。
希望なんて持っちゃいけないって…
光輝に希望なんて無いって…」
分かってるのに…
あたしの中で希望が生まれる。
勝手に希望を作り上げてる。
光輝は助かる…光輝は死なない。
また笑いかけてくれる…
また抱きしめてくれる。
雪…って、呼んでくれる。
だから…泣かないで…くじけないで…
頑張れ…って。
意味の無いはげましがあたしの中で
行われてる。
そのせいで…脳死を受け入れられない。
「この心臓が止まらないと…
受け入れられない」
きっと…ずっと…受け入れられない。
受け入れられないまま…
そのままずっと待ち続けるの。
あたしの中で希望が作り上げられていく
中、光輝が目覚めてくれることを。
「愛莉っ」