Seven...YUKI
「や、や、山村雪!!??」
あたしの声にかぶさって叫んだその人。
あたしとぶつかったひょうしにしりもちを
ついたのか座り込んだままのその人は、
あたしを見つめて目を丸くしている。
…声が似てる。
声が…丈にそっくり。
けど、顔は全然違う。
「や、山村…雪?ほ、ほ、本物っっ!?」
「何の騒ぎだ…」
スタジオの奥から頭をかきながら
渡部さんが歩いてきた。
「うわぁ!お前何してんだっ。
資料ぶちまけてんじゃねぇーよっ」
あたしを見てまだぽかんと口を開けている
その人の頭を叩きながらそう言った。
「いでっ…す、すいませんっ!」
あわてて辺りに散らばる資料を
かき集めるその人。
いろんなところに散らばっている資料を
あたしと香奈さんも拾い集める。
「すいません。ありがとうございます」
近くを通るスタッフさんにも拾って
もらい、ぺこぺこと頭を下げるその人は
全部拾い集めるとあらためてあたしの
顔を見つめた。
「本物だ~…すげぇ~…」