Seven...YUKI


園長先生はあたしの横を通り過ぎて
2人をソファーへ座らせた。


…働く為に外見を変えたんだろう。



丈の為に…。



「何の騒ぎだ?」



あたしとお兄ちゃんが立ってる
後ろから聞こえた声。



園長先生だった。



「あっ、園長先生。
ちょうど呼びに行こうと思ってたんです…
福井さんがいらっしゃいまして…」



「あぁ…どうも。
さぁ、そこにおかけになってください」



あたしはお兄ちゃんにみんなが
集まってる場所へ連れて行かれて
イスに座った。



「先生、小さい子達は部屋へ戻らせて」



「はい。みんなおいで?」



園児から小学生までは先生に連れられて
部屋を出て行った。



残ったのは数人の中学生と高校生。



「福井さん。電話で話した
通りなのですが丈くんは…」



「はい、分かっています」



泣いて話が出来ないお母さんの代わりに
お父さんが話をすすめる。



丈のお父さん…丈に似てる。



髪は黒いけどさらさらの髪の毛。

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