Seven...YUKI
走りながら発信機を全部壊し、
携帯を取り出した。
Plululu…
コールが鳴りだすのを確認すると
近くにあった病院の駐車場に隠れた。
…早く…早く出て。
『…はい。もしもし。桜園です』
久しぶりに聞く園長先生の声。
「…先生?園長先生?」
『愛莉ちゃん?どうしたんだ?』
優しい園長先生の声に涙が溢れてきた。
『愛莉ちゃん?』
「助けて…」
『どうした?』
「先生助けてっ!」
『落ち着いて…今どこにいる?』
あたしは泣いて上手くしゃべれない中、
今いる場所を教えた。
1時間くらいで来てくれた園長先生は、
あたしの姿を見ると何も言わず
近くの喫茶店に連れて行ってくれた。
そこでゆっくり、
今までのことを全部話した。
園長先生は表情を変えず、