Seven...YUKI


「とりあえず施設に戻ろう」



そう言って施設に電話をかけにいった。



静かに待っていたあたしは
ふと店の外に視線をうつした。



その瞬間、恐怖がよみがえってくる。



外には松田のSPがいた。



…どうしよう。



店に入ってきたら…どうしよう。



園長先生の方を見てもまだ電話を
かけていてSPには気付いてない。



…もしSPが園長先生を見つけたら
あたしがいると思うかもしれない。



…店から出なくちゃ。



あたしは見つからないように
店のトイレに入り、
窓から逃げた。



出来るだけ人通りの少ないとこを
身を隠しながら逃げていった。



「はぁ…はぁ…」



疲れた…。



もう夕方になりあたりは暗くなる。



あたしは走り疲れて
店と店の間の薄暗い路地に座り込んだ。



…恐い。



見つからないかな…。



大丈夫だよね…。
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