Seven...YUKI
●1章
7歳年上の男の人
「あんた…ここで何してんの?」
あんたって…。
あたしは驚いてるのと疲れているので
返事をする気になれずうつむいた。
いくら丈に似てるからって…
まったくの他人に今日あった理由なんて
話す人なんていない。
早くどっか行ってくれないかな…。
そう思ってたのに…。
名前は?家は?親は?何歳?
質問攻めの男の人。
…ほっといてよ。
うざくなって男の人を見つめた。
「なんでここにいるんだよ…」
…そんなの勝手でしょ?
そう思ってたのが通じたのか、
「…何も言わないならもう
知らないからなっ。じゃあ」
そう言って立ち上がった。
路地から出ようとした時、
「…くしゅんっ」
あたしはくしゃみをしてしまった。
…やっぱ寒いからかな…。