大好きだから、キミの前では笑っていたい。

頭ではわかってる。



この関係を維持し続けても、辛いだけだって。



だけど、振られるのだけは避けたかった。



もし振られてこの関係が崩れたら、それこそ辛いだけじゃ済まされない。



……でも、諦めるのもまた無理な話だった。



何度もこの気持ちに蓋をしようとした。



避けようと思ったことだってある。



だけど、もう手遅れで。



気がつけば私は、自分でも驚くくらいに彼に惹かれていた。



胸の奥底から溢れてくる“大好き”の気持ち。



ちいさく芽生えた恋心は、今にも開花しそうで。



でも、開花すれば散るのは目に見えてるから。



だから私は、今日もこの境界線を歩み続ける。

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