超人気アイドルは、無自覚女子を溺愛中。
「おれはまだ海成を許してないよ。むかついてるよ。おれのことなのに、ゆきちゃんにひどいこと言うのはおかしいと思う」
悲しいけど、おれが一方的にゆきちゃんを追いかけているんだ。
だからゆきちゃんに文句を言いに行くのは違う。
言うならおれに言うべきだ。
「おれが勝手に好きになったんだ。一方的に恋してるんだ。だからゆきちゃんを傷つけるのは許さない。おれに言って」
海成をまっすぐに見つめる。
海成もおれをまっすぐに見ていた。
「だからといって、おれはアイドルだし海成とこれからもやっていく。このことでおれは落ちたりしない」
「…………」
「むしろもっとかっこよくなってやるよ。魅力あふれるソラになるよ。約束する」
子役でデビューしたし役者一本でいくんだと漠然に思っていた。
でも、アイドルってかっこいいなって憧れたんだ。
そこからおれの夢は演技も歌もダンスも、なんでもできるスーパーアイドルなんだ。
たくさんの場面で輝ける人になりたい。
夢は変わらない。
もっと高みへいきたい。