超人気アイドルは、無自覚女子を溺愛中。
離れると空野さんは舌をペロッと出し唇を舐める。
その仕草が色っぽくて見てるだけでドキドキしてしまう。
「ゆきちゃんはもうおれの」
笑顔の空野さんだけど、フリーズしてしまいなにも言えない。
そんなわたしの頬を撫でる。
「劇、キスシーンあるなんて聞いてなかった」
「それは……いきなり追加されて……」
「しかも、ほんとにしてたでしょ……」
「事故です!ほんとは寸止めです。さっきはふらついた子に背中を押される形でぶつかったというか……」
って、本当に空野さん見ていたんだ。
いまここにいるのもまだ夢みたい……。
「いまさらですけど、どうしてここに……?」
「話そらさないの。事故でもしたんでしょ?」
「でも、唇じゃないです……だから……」
「それでもだめ。ゆきちゃんはおれの彼女なんだから。どこに当たったの?」
「唇の横の……っ!?」
場所を教えると同じ場所に唇で触れられる。
びっくりして目を見開くと、空野さんが上目遣いで見てくる。