超人気アイドルは、無自覚女子を溺愛中。



授業中も颯くんのことで頭がいっぱいだ。
楽しみだなぁ。



「白川、ちょっといい?」

「え?うん、いいよ」



突然黒瀬くんに声をかけられて、後ろについて行くといつかの中庭。
ここに来るだけで、なんの話かは検討がつく。



「ソラのことだけど……」

「うん」

「ごめん。俺あいつに白川は幸せにできないと思って、いろいろ言った」

「そうなの?」

「聞いてないのか?」

「うん」


颯くんは特にそんなことは言っていなかった。
電話で話していたのは知っているけど、内容までは知らない。



「……ほんと余裕でむかつくな」

「ん?」



なんだか黒瀬くんが笑っていて、不思議に思い首を傾げる。

けどすぐにいつものクールな表情に戻る。




「あいつが白川を悲しませない限りは応援しとく。俺ら友達だから」

「うん。ありがと……?」



急になにを言い出すのか、ちょっと意味がわからなかったけど黒瀬くんが満足気だったから深くは追及しなかった。





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