超人気アイドルは、無自覚女子を溺愛中。
真剣に悩んでしまう。
前の黒髪もよかったけど、いまのミルクティベージュも颯くんによく似合っている。
「颯くんならどんな髪色でもすきです」
結局はそこに落ち着いちゃうな。
だってなんでも似合うんだもん。
「ふっ、ありがとう」
もう楽しいな。
緊張していたけど、やっぱり颯くんといると落ち着く。
キャップとメガネで変装しているけど、それもかっこよくこなしている。
颯くんと他愛ない話をしながら、コンビニで飲み物を買ったりと寄り道もしつつ目的の場所へ行く。
だんだんと周りに緑が増えてくる。
「もうすぐだよ」
車に揺られること2時間近く。
颯くんと話しているとあっという間に過ぎてしまった。
駐車場に車を停めて到着。
「着いたー!」
「運転お疲れ様です」
運転も上手で安心感があった。
車から降りて、入場口へ行き事前に購入していたチケットを出し、中に入る。
「なにから見よう?」
「イルカショーまではまだ時間ありますね」
今日は少し田舎の水族館に来た。
水族館なら暗い場所もあるし、田舎なら颯くんがいるなんて思わない。
人も都会に比べて少ない。
見つからずに外でデートできる場所をふたりで探したんだ。