超人気アイドルは、無自覚女子を溺愛中。
説明を聞いてお母さんが空野さんの手をとりお礼を言う。
空野さんはニコニコ笑っているだけ。
「ありがとう、空野くん」
「いえいえ。おれが昌幸さんの大切なゆきちゃんを守りたかっただけですから」
「空野……!」
「昌幸さん!」
お父さんと空野さんもなんだか友情?が芽生えてる。
「空野になら雪乃を任せられる」
「お父さん!?」
「ありがたきお言葉です!あといま、忙しいのは承知ですがゆきちゃんに休憩いただいてもよろしいですか?」
「もちろん」
「ありがとうございます!」
「え?ちょっ……えぇ!?」
空野さんは90度のお辞儀をしてから、わたしの手を優しく握って歩き出す。
そしてスタッフオンリーのカウンター内を進み、そのまま奥に行き自宅の方へ入った。
どうして知っているのか疑問が浮かぶもそれを口にできるほど、この状況に頭がついていかない。