超人気アイドルは、無自覚女子を溺愛中。
「おまっ、ふざけんなよ。ヒマじゃねぇよ!時間つくってやってんだよ」
「そ、そうだよね!凌馬くん、すごく人気だもんね」
「お前は俺のこと知らなかったみたいだけどな」
「うっ……」
それを言われたらなにも言い返す言葉がない。
わたしは本当にそういうのに疎いから。
颯くんと知り合っていなかったら、きっといまもaozoraのアオとソラのことも凌馬くんのことも知らなかった。
「忙しいと思うし、無理して通わなくてもいいからね?」
「なに?俺に来んなって言ってんの?」
「なんでそうなるの?無理しなくてもって言ってるんだよ。テイクアウトもしてるし、凌馬くんなら宅配もするよ」
「無理してねぇよ」
「それならいいけど……」
だって颯くんもすごく忙しそうだから、凌馬くんもぜったい忙しいもん。
学生だから、学校に行ってそれ以外は仕事に時間を使うでしょ?
ドリンクだけテイクアウトするために来てくれるときもあったし。