超人気アイドルは、無自覚女子を溺愛中。
「俺がいいならいいんだよ。それとも、なに?ソラになんか言われた?」
「特になにも……」
「チッ……余裕かよ」
不機嫌さが顔に出た凌馬くん。
それには苦笑いをしておいた。
そのあとは慌ただしくお店を出て行ったから、仕事の時間だったのかもしれない。
すごいなぁ。
芸能人って大変だ。
颯くんとは相変わらず電話のみ。
それでも、テレビで毎日のように見れるから不思議だ。
アルバムを出したことで、歌番組やバラエティ番組に宣伝でよく出ている。
もちろんわたしも予約済み。
楽しみだなぁ。
颯くんの出ている番組が終わってから、お風呂に入ったりして一息つく。
寝る準備を済ませベッドで動画サイトに公開されたMVを見ていると、画面が切り替わり電話が来たことを知らせる。
ちょうどいま画面越しに見ていた颯くんだった。