超人気アイドルは、無自覚女子を溺愛中。
花音ちゃんの言葉に頷く。
めちゃめちゃ期待してわくわくしてるけど、きっとそれを軽く超えてくるってわたしもわかる。
だって、aozoraだもん。
ドキドキして首元にそっと触れる。
そこには颯くんがくれたネックレス。
今日つけてきたんだ。
わたしの宝物。
颯くん……がんばってね!
「そろそろかな?」
「うん……」
だんだんと席が埋まっていく。
ざわざわしている会場内。
だけど、真っ暗になった瞬間にざわざわはまとまった声になる。
「キャー!!」
すごい……!
隣の花音ちゃんもペンライトを振りながら叫んでいる。
いっせいに立ち上がり、みんながaozoraの姿を探す。
イントロが流れ始めて、歌声と同時にスポットライトが姿を照らした。
海成くん……アオくんがなんと3階席から登場。
「アオー!!」
隣の花音ちゃんはすでに涙を浮かべながら叫んでいる。
さっそく3階席に来てくれるとは思わなかった。