超人気アイドルは、無自覚女子を溺愛中。




「食べよ食べよ」

「はい」

「じゃあ、一緒に。いただきます」

「いただきます」



座って一緒に手を合わせる。

なんか、いいね。こうゆうの。


ほっこりしてしまう。




「んま~!!」


一口食べてすぐに本当においしそうな顔をしてくれる。

颯くんってすごくおいしそうに食べるよね。


食べることがすきみたいだし、だからこそそんな颯くんにおいしいって言ってもらえるのはうれしい。



ゆったりとした時間が流れる。

向かい合って、同じものを食べるって素敵な時間だよね。


当たり前な時間にしていきたいなって思う。
でも、この素敵に思う気持ちは当たり前だと思わないようにしたいな。



颯くんはパクパク食べておかわりまでしてくれた。



「ごちそうさまでした!おいしかったです!」

「こちらこそ、おいしく食べてくださってありがとうございます」

「敬語っ」



颯くんに笑われてしまって、わたしも一緒に笑う。

こうして一緒にいると、アイドルってことを忘れそうになっちゃう。





< 387 / 400 >

この作品をシェア

pagetop