超人気アイドルは、無自覚女子を溺愛中。




お客様なのに、お母さんはそうゆこと言う。

ほんと恋バナだいすきで、わたしにも昔から早く彼氏を紹介してって耳にタコができるくらい聞かされている。


残念ながらお母さんに一度も彼氏を紹介したことはない。

高校2年生になったいまでも、一度も彼氏ができたことがないから。


まず、好きな人というものもできたことがない。

この年で初恋もまだなんて、楽しみにしてくれているお母さんには言えないけどね。




「わたし、もう自分の部屋行くね」

「えー、もっと話したかったわ」

「ほら、お客様来られたよ」

「はーい」



お母さんから逃げるように家のほうに行く。

そしてお風呂に入り、パジャマに着替えて自分の部屋に行き勉強をする。


成績落としたらお店のお手伝いもできないからがんばらないと。


勉強をしているとだんだんと眠くなってきた。

けっこう進んだし、もう寝ようかな。


いや、でももう少し……。





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