魔法使いの僕はジョーカー
1、カードマジシャンの誕生
「やっぱ、千秋(ちあき)といると楽しい!じゃあ、また明日!」
「そう言ってもらえると、嬉しいな。うん。また明日ね!」
彼女の青菜(あおな)の言葉に、僕は微笑んで手を振る。青菜の姿が見えなくなるまで見送ったあと、僕は深いため息をついた。
「……今日も明るく振舞っちゃったな」
誰もいないことを確認して、僕はそう呟きながら、ポケットに忍ばせてる杖をぎゅっと握り締める。
僕は、魔法が使える。魔法は空想の話でしかないから、言ったら笑われるだけ。だから、誰にも話してないんだ。
「千秋!」
リビングに入ると、黒いローブを羽織ってて、大きな三角帽子を被った、何年間も姿を消していた雪兄が僕を見て微笑んだ。片手には、箒を持ってる。
「ゆ、雪兄……?今まで、どこへ?それに、その格好……」
「説明は、後でするよ。これを着て、俺の後をついてきて」
僕に杖を向けて、雪兄は呪文を唱えた。僕の目の前に、ローブが現れる。僕はそれを受け取って、羽織った。
「さぁ、こっちだよ」
箒に跨って、雪兄は開いた窓から空へと飛び出す。僕も呪文を唱えて、空を飛んだ。僕は箒に跨らなくても、空を飛ぶことが出来るんだ。
というより……雪兄は魔法が苦手だから、箒に乗ってるだけで……。
「そう言ってもらえると、嬉しいな。うん。また明日ね!」
彼女の青菜(あおな)の言葉に、僕は微笑んで手を振る。青菜の姿が見えなくなるまで見送ったあと、僕は深いため息をついた。
「……今日も明るく振舞っちゃったな」
誰もいないことを確認して、僕はそう呟きながら、ポケットに忍ばせてる杖をぎゅっと握り締める。
僕は、魔法が使える。魔法は空想の話でしかないから、言ったら笑われるだけ。だから、誰にも話してないんだ。
「千秋!」
リビングに入ると、黒いローブを羽織ってて、大きな三角帽子を被った、何年間も姿を消していた雪兄が僕を見て微笑んだ。片手には、箒を持ってる。
「ゆ、雪兄……?今まで、どこへ?それに、その格好……」
「説明は、後でするよ。これを着て、俺の後をついてきて」
僕に杖を向けて、雪兄は呪文を唱えた。僕の目の前に、ローブが現れる。僕はそれを受け取って、羽織った。
「さぁ、こっちだよ」
箒に跨って、雪兄は開いた窓から空へと飛び出す。僕も呪文を唱えて、空を飛んだ。僕は箒に跨らなくても、空を飛ぶことが出来るんだ。
というより……雪兄は魔法が苦手だから、箒に乗ってるだけで……。
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