魔法使いの僕はジョーカー
雪兄は、そう説明してくれた。このローブは、着た人の姿を、人間の目には見えなくする効果があるんだって。

「魔力を持つ人間には、姿を見ることが出来るけどね」

ダイヤが、雪兄の説明に付け加える。

「……もともと俺と千秋は、この世界で生まれたんだ。でも、俺と千秋は転送魔法に巻き込まれて、今千秋が暮らす世界へ転送された。その時、俺は9歳でお前は1歳だった。ある日、俺はこの世界に戻ってきて……千秋のいる世界に行くための方法を必死に探したんだ」

そう言いながら、千秋は何かを懐かしむように微笑んで、僕の頭を撫でた。一瞬で、僕の頬は熱くなる。

「……さて……本題に入りましょう」

突然、マリン先生が言った。僕らの視線は、マリン先生に行く。

「ダイヤくん。『カードマジシャン』の皆を呼んできてくれてますか？」

「うん。もうすぐ来るんじゃない？」

ダイヤが言い切った瞬間、扉が開いて、ピンク髪にピンク目と緑髪に緑目の女の子2人と、青髪に青目の男の子が入ってきた。

「皆さん、お久しぶりです。さぁ、この子に自己紹介して」

「……私、愛葉(あいは)。カードマジシャンの1人だよ」

ピンク髪の女の子……愛葉は、優しく微笑む。次に、緑髪の女の子が口を開いた。
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