魔法使いの僕はジョーカー
「……私、三葉(みつは)……愛葉の、双子の姉……」

「俺は、スゥ。愛葉、三葉、ダイヤと同じカードマジシャンだ」

……そういや、カードマジシャンって?

「……カードマジシャンって言うのは、カードを使った魔法のこと。実際に使った方が早いかな。『ダイヤ・マジック』」

ダイヤは、ポケットから何も描かれてないカードを取り出すと、呪文を唱える。

すると、カードが光り出して、何も描かれてなかったカードには、ダイヤの形が描かれていた。

ダイヤの周りに、半透明の黄色のダイヤ型をした盾みたいなものが現れる。

「……これは、『スート・マジック』の1つ、『ダイヤ・マジック』。このカードを使わないと、魔法の効果を引き出せないんだ。その魔法を使う人を『カードマジシャン』と言う。僕らは、『スート・マジック』の一種類しか使えない」

ダイヤが魔法を解くと、カードとダイヤ型の何かは空気に溶け込むように消えていった。

「いや、一種類しか使えないのが普通なんだ。千秋くんは、全種類使えるよ。全種類の『スート・マジック』を使える人を『ジョーカー』と呼ぶ。僕は防御の『ダイヤ・マジック』を、愛葉さんは回復の『ハート・マジック』を、三葉さんはサポートの『クラブ・マジック』を、スゥくんは攻撃の『スペード・マジック』を使えるよ」
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