僕の世界の半分で
□
ピンポーン。
目的地である彼女の家につき、インターホンを鳴らす───と。
バタバタバタッ
―――ガチャン!
慌ただしい音とともに扉がひらき、すぐに見慣れた彼女が姿を現した。
「ゆん、おは、」
「ましゃ!」
「おはよう」さえも言いきらぬうちに、彼女は抱きつくようにの僕の胸に飛び込む。
昔は僕よりも大きかった彼女の身長は、中学時代に牛乳を飲みまくった成果もあり、今では15cm以上の差をつけることができた。
女の子より高い身長でいたいのは、男として切実な願望だったりもするのだ。
飛び込んできた彼女は、すっぽりと僕の腕に包まれたまま、「おはよーございますっ」と元気よく言って笑った。
…うううあああ。
彼女はーーゆんは、今日もとびっきり可愛い。