僕の世界の半分で
小学校1年生の時、文集で書いた夢。
あの頃の僕は、それだけが確かな望みだった。
自分を囲う“普通”が正解なんだと、信じて疑わなかった。
僕がヒーローになったら。
きみを“普通”にしてあげられただろうか。
きみに“普通”の幸せを届けてあげられただろうか。
きみの世界に、僕は何パーセント存在しているのだろう。
大人になった僕が、きみにしてあげられることはなんだろう。
笑うと目尻にできるしわ。
舌足らずな話し方。
人懐っこい性格。
眩しいほどの、世界でいちばん可愛い笑顔。
僕は、昔からずっと、きみのことが好きだ。