僕の世界の半分で
90%
《まさとくん きよう しゃしん とります》
朝目覚めると、僕のスマホにはそんなメッセージが届いていた。
今の時刻は6時30分。
そのメッセージが届いた時刻は──5時12分。
送り主は何時に起きたのだろう。
5時?いや、もしかしてもっと早かったりして。彼女のことだから可能性は大いにあり得る。
眠たい目をこすりながら一文字一文字丁寧に読んでいく。ひらがなばかりで読みずらいとか、小文字がうまく打てていないとか、そんなのはどうでもよかった。
朝5時のそのたった一文を送ってくる彼女の顔を思い浮かべながら、僕は ふ、と笑みを零す。
きよう しゃしん とります
――今日 写真 撮ります
『撮りましょう』じゃなくて『撮ります』ともうすでに決定事項にしているあたり、彼女らしいというか、流石というか。